自作ウッドガスストーブの”すす”との戦い 2号機への改善点
自作したウッドガスストーブはかなりお気に入りで、手軽に焚き火ができるのでよくお湯を沸かしてコーヒーを楽しんでいます。ですが、ケトルが煤(すす)まみれになり手も真っ黒になってしまいます。この煤は何者か調べ、なるべく煤を減らせないか改善点を考察しました。
そもそも煤とは?
すす(煤)は、有機物が不完全燃焼を起こして生じる炭素の微粒子や、建築物の天井などに溜まるきめの細かい埃のこと。
概ね過去の生活様式となったが、室内の照明に油脂やロウソクを使用したり、暖房に囲炉裏や暖炉を使うことで、すすが室内に溜まるのが日常であった。今でもこうした照明を用いる寺院や教会では、すすが発生している。また、燃焼に伴う煙中の微粒子だけに限らず、室内に溜まる細かな粒子状の汚れを指してすすと呼ぶことがある。
すすの実体は詳しくは解明されていない。すすは物質としては黒鉛に近いが、薄膜状にならず、微細な粒子が多数寄り集まって構成されているのが判っている。
なお、すすは炭素を主成分とする顔料でもあり膠(にかわ)とともに製墨原料となる。出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
つまり不完全燃焼していると言う事ですね。
以前の記事でウッドガスストーブは二次燃焼させる事で完全燃焼できると説明しました。
確かに目に染みる白い煙は出ませんので十分機能していると思いますがまだ燃え残りが有るため煤が発生しているのです。
ガスバーナーの様に高温の青い炎で燃えれば燃え残りは無いのですが、これはウッドガスストーブなので焚き火を楽しむのが大前提。その上で煤の少ないより良い物を作りたい。自分だけの拘りのキャンプギアを作りたいと思います。
以前雨の日にガレージの中でウッドガスストーブを使ったら、地面のコンクリートが白いおかげで煤がよく目立ちました。その時の動画です。
そんなに多くありませんが黒い煤が上に向かってすーっと出ています。
そこで私は二次空気が不十分なのではないかと考えました。
このストーブの燃焼室の構造です。
燃焼室の底面にはたくさんの穴があいていますがさらにその少し上の側面にも大きめの穴を開けています。これは底面が薪や灰で塞がってしまっても大丈夫なようにあけた物です。
しかし、この穴が大きすぎて一時燃焼が大きくなり二次燃焼に回る空気が少なくなっているのではないかと考えました。
なのでこの側面の穴を無くしてみようと思います。さらに本体下部の空気取り入れ穴を大きくした物を2号機として製作してみたいです。
次の対策は炎が大きい時にケトルを上に乗せるとさらに煤が発生した事に関してです。
赤く燃える炎に対して冷たいケトルを当てると部分的に燃焼温度が下がり不完全燃焼すると考えました。なので燃焼が終わった位の高さにケトルがくる様に五徳で高さ調整すればいいと思い早速五徳を製作しました。
こんな感じに鉄板を加工し組み合わせます。
これで高さを稼ぐ事ができます。
高さは調整できるように何種類か作り実際に使用してみました。
結果としてはかなり良くなったと思います。
しかしこの五徳には欠点がありました。
それは風です。
風がふくと炎がケトルに当たらず火力が落ちるのです。これでは燃焼効率の良いウッドガスストーブのメリットが半減してしまいます。
なので今度はウインドシールドを作りました。
ステンレスの板でぴったりサイズの物を製作。
これで火力は確保できました。
お湯が湧くのもかなり早くなりましたよ。
今回コーヒーを飲みながら考えた改善点を踏まえて2号機を製作したいと思います。
Let's immerse yourself in Camper's High!