TIG溶接機を導入し継ぎ目のわからない手摺りの製作
TIG溶接機を導入し階段の手すりを角パイプで継ぎ目のわからない様に綺麗につなぎました。
TIG(ティグ)溶接とはTungsten Inert Gasの略でタングステン不活性ガス溶接と言う物です。
アルゴンガスという不活性ガスの中で消耗しにくいタングステン電極からアーク放電し、その熱で母材や溶棒を溶かし接合する事です。ステンレスや非鉄金属のアルミなどの溶接ができる他、極低電流でもアークが安定することから薄板の溶接が可能です。またスパッタというバチバチ飛ぶ火の玉が出ないので周りを汚す事が無いのもメリットです。
私の溶接歴は15年です。アーク溶接と半自動溶接をずっとやってきて大抵の仕事は事足りていましたが最近は細かい溶接を綺麗にしたいと思い導入を決めました。
中国製なら数万円であるのですがトラブルのリスクが大きいのでここは、信頼できる日本製のダイヘンのTIGmini200PⅡをヤフオクでゲットしました。
アルゴンガスも地元のガス屋さんに依頼し配達してもらいました。
TIG溶接は初めてでは無いのですが本格的な溶接はやはり難しかったです。他の溶接とは勝手が全く違いデリケートです。右手にトーチ、左手に溶接棒、電流やパルスの設定、タングステンの研ぎ方などかなり気を使います。しかし、溶接の結果は他の溶接方ではできない綺麗な物なのでしっかりマスターしたいです。
これは溶接棒なしで母材どうしを溶かし溶接した物です。
ナメ付けと言いますが溶接部が出っぱらないのでかなり便利です。
そんなTIG溶接機を使って今回は手摺りの製作依頼を頂いたので紹介します。
手すりを製作する時はCAD上で寸法や角度を求めて作ることもできますが今回はアナログ式な方法で作りました。
それは実際の大きさで床に線を引きそこに合わせて材料をカットする方法です。
この様に実物大に並べ印を付けます。
このけがき線に合わせてカットし溶接していきます。
完成した物がこちらです。
継ぎ目の段差や溶接あとがなく接合できました。
最後まで読んで頂きありがとうございます。
TIG溶接機はすばらしい道具なので使いこなしてどんどんキャンプギアを作っていきたいです!